自社にも設置できる?危険物保管庫の疑問解消に役立つ情報を徹底的に解説

地域の特性を踏まえた危険物保管庫への配慮
学校や病院が近隣にある場合、これらは保安対象物と呼ばれるもので危険物保管庫の建設地は保安距離を確保しなければならない決まりがあります。
さらに、危険物の貯蔵量および倉庫の構造などに応じて保有空地の確保も必須です。
ちなみに、保有空地は火災が発生した際に消防作業を円滑に行えるような広さを確保することで、危険物保管庫の建設においては余裕ある敷地面積が求められるわけです。
理想は、無人島のような周囲が海で囲まれていて人々に影響を与えないような場所に建設するなどのイメージになりがちですが、この場合は環境への悪影響がありますので必ずしも適しているとはいい切れませんし、無人島に危険物を保管していると業務に支障をきたすなどありえない話です。
なお、学校や病院などとの保安距離は保安対象物で決まる、最も短いものは特別高圧架空電線で3m、最も長いものは重要文化財で50mなど地域の特性を考慮した形で危険物保管庫の建設地を検討する必要があります。
雪国は必須!危険物保管庫の積雪の対策について
雪国などでは屋根に積もり雪が増えると重さで屋根がつぶれてしまうこともある、そのため傾斜角度をきつくしていたり定期的に雪下ろしが必要になることも少なくありません。
危険物保管庫なども屋根に雪が積もると屋根が耐えきれなくなり、押しつぶされてしまうこともゼロとはいい切れません。
危険物保管庫は天井を設置することができない基準になっているので天板が直接前に設置される構造ですから、天板の上に降り積もった雪の重みでつぶれる可能性もゼロではないわけです。
なお、テント倉庫などの場合は屋根材になる部分に雪が積もらないような素材を使った製品もあるのでテント倉庫を使えば積雪が多い地域でも安心です。
また、コンパクトサイズでユニット型の少量危険物向けの保管庫などの場合も、降り積もった雪を溶かすための機能が備わっている製品もあり、製品のグレードなどにもよりますが40cmや1500cmなどの積雪に対応可能なタイプもあるので検討されると良いでしょう。